Rくんメッセージ あの頃を振り返って(2021)

こんにちは。2017年にKAYOUを利用させて頂いた者です。稚拙な文章ではありますが、今後KAYOUを利用する方の少しでも励みになればと思います。

僕は中学2年の時に白血病で7か月間入院しました。入院中はずっと個室だったので周りに勉強している人がおらず、勉強するモチベーションが全く上がらなかったのですが、定期的にKAYOUを受講することで、授業を受けている間だけは勉強をすることが出来ました(中高一貫校なので院内学級には入れてもらえませんでした)。入院した頃の成績は中の下だったので、長期で休んだら落ちこぼれてしまうのではないかという不安は有りましたが、高校受験のことは全く考えなくてよかったのは有難かったです。もしKAYOUを受けていなかったら入院中全く勉強していなかったかも知れません。正直なところ復学してからもそんなに真面目に勉強していたわけではありませんが、復学した時は地を這っていた成績も気がついたら学校の真ん中位の位置に戻ることが出来ていました。今から考えると中学の半年間の勉強なんてへでもありません。どうせ皆あまり勉強していないですから。

家族の支えに感謝

体力面での話をします。7か月も入院するとやはり体力はかなり落ちます。僕は出不精でめんどくさがりですが、入院中も退院後も母が面倒くさがっている僕に歩いて体力をつけるように言ってくれていたのが、後々かなり効きました。入院中は骨髄抑制が治まって無菌室状態から解放されると人のこない非常階段を1階から5階まで往復させられたり、夕食後人気のない病院内を歩き回ったり。一時帰宅中も夕食後に、家族で人のいないヨットハーバーや公園を散歩したり、城の天守閣に行ったり毎晩のように歩きました。貧血で身体はしんどかったですが病室から出られた解放感で楽しくリフレッシュできました。しんどい時にも心を鬼にして、時におだて励まし歩かせてくれた母には感謝しています

モチベーションの維持

闘病中は先がわからなくて不安でしたが、病気が治って実生活に戻って好きなことをしている自分を想像し、学校に復学すること、卓球部に復帰すること、趣味のスキーをすることを目標にしていました。僕は勉強が周りより遅れていたし体力的にも結構きつかったですが、部活を引退時である高2冬まで続けられ、満足した高校生活を送ることができました。結果的に大学受験には失敗し浪人を決めましたが、後悔は全くしていません。KAYOUでお世話になった先生方やスタッフの方々、あの授業中だけは僕は病人じゃなくて中学生でいることができ、学校に復学することができました。ありがとうございました。

闘病生活を乗り越えて

幸いにも僕には後遺症が残らなかったということもありますが、闘病経験は今になって考えると僕にとってマイナスな面は何もなかったと思っています。もちろんしんどいことや行動が制限されたり悔しい思いもありました。でも抗癌剤の影響で髪や眉毛が抜け周囲の人の視線を感じた時も、「俺しんどい中頑張ってんねんで。すごいやろ!」と本気で心の中で思っていました。喉元過ぎて熱さを忘れたから言えることかもしれませんが、他の人には味わえない貴重なすごい経験が出来、人間として成長することが出来たのは幸運だと思っています

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